山の風景1

多数に枝分かれした赤松

 めったに無いのですが、数多くに枝分かれした赤松です。
曲がっていたり、2又、3つ又は多くあるのですが、ここまでのものはなかなかありません。なぜそうなったのか?もともとそういう性質を持ったものなのか?枝が競争しあっている感じです。

「玉アジサイ」開花

 管理している山の一つに、「玉アジサイ」の群落がある場所があります。特徴は、花が咲く前に玉のような形になる所です。それが開いて、紫色のきれいな花が咲きます。

群落

花が開く前の玉

玉が開いたところ

更に開いて開花

秋の光景~鳩吹公園

 伊那市横山地区にある「鳩吹公園」。かつての「ふるさと創生資金」で整備された公園らしいのですが、高台の里山近くにあり、なかなか気持ちのいい所です。

広い芝生があり、気持ちのよい場所です

本来大きな鳩が出るからくり時計の塔

山の神のちいさな祠

 山を歩いていると、たまにこういう小さな祠に出会うことがあります。多くはその山への入り口付近にあることが多いです。
 右の写真の祠も、山の入り口付近の大木の根元に置かれていました。こういうのを見ると、誰か人が関わって、「大切にされてきた山なのだろうな~」と思います。

冬のたき火

画像見出し

出た枯れ枝を燃やしているところ。
暖まるし、山もきれいに片付きます。

 冬は寒いので、たまにたき火をします。たき火は体を温めてくれますし、それがあるだけで暖かい気持ちにもなります。ナタなどの道具も冷え切っていますので、そういうものも少し暖めて使うと刃が欠けるのを防ぐこともできます。
 ただ山火事には注意!
 その辺りはかなり注意していまして、たき火をするのは、雪がある時に限ります。周囲に雪があればまず「飛び火」が起きません。
 逆に一番山火事になるのは、乾燥した風の強い日。最近はたき火をすること自体がなくなったので、そういうことを知っている人も少なくなっているような気がします。

雨氷(うひょう)

めったに見られない現象。ある気象条件がそろわないと現れない。
冬に、寒いけれど雪にならず雨になり、一方、気温が低いので降った雨が木にぶつかって次々にになっていく時に現れる現象。
 こういう時、細く混み合った林は幹が折れて、大きな被害が出る場合があります。氷は重いので、枝葉に次々と乗っていくと、その凍っていく氷の重さに耐えられなくなってしまうからです。この時枝が折れるだけで済めばいいのですが、手入れ不足で幹が細長い林だと、その重みで折れてしまいます。下の写真は2016年の2月のものですが、この時もその場所では木が折れたり、倒れたりする被害が多く出ました。これを「雨氷被害」と言います。
 かなり美しい風景が現れるのですが、木にとっては大変な事のようです。もちろん、山を所有している方にとっても。

水神様

 管理している山にが湧き出している場所があります。そこに建っている石碑。「水神」と刻まれています。山は水が出てくる場所、いわゆる「水源地」でもあります。
 水は生きていくにも、耕作していくにも必要なものです。昔の人はその事をよく分かっていて、感謝の気持ちを込めてこの石碑を建てたのだと思います。
 今でも、石碑のすぐ近くで水がコンコンと湧き出しています。

熊棚(くまだな)

 秋になり葉っぱが落ちると、たまに下のような状態の木を見ることがあります。中央の木の少し上の部分。枝葉が重なり色が濃くなっているのが分かると思います。
 これは、熊が木に登って座って木の葉を食べた場所です。実際にその場を見たわけではありませんが、座りやすいように枝葉を自分の座る位置に敷いていくらしいのです。その痕跡です。
 こういうのを見ると、普段は見かけませんが、やはり「熊がいるのだな~」と実感します。結構山に入っているのですが、普段はめったに見ることはありません。大体がチェーンソーなどの大きな音を鳴らしていたりするので、熊の方で分かっていて近づいてこないようです。

唐松の紅葉

 唐松は針葉樹の中では数少ない、紅葉し、すべての葉が落葉する木です。紅葉とは言っても、黄色くなる「黄葉」の方です。春の芽吹きも美しいのですが、秋の紅葉も見事です!
 長野県では当たり前に見られる木ですが、日本全国見渡しても、長野県と岩手県、そして北海道位にしか無い木ですので、長野県ならではの光景と言えると思います。

内側から

外観

春の風景

 長野県は、落葉樹がほとんどという事もあり、春は冬の間葉っぱを落としていた木々が一斉に芽吹き、花を咲かせ、刃を開いていくので、それはそれは美しいものです。特に里山の風景は最高です。
 下の写真は上伊那郡の南、「中川村」のとある小さな谷あいで見かけた、棚田と花桃の織り成す風景です。

山の神様の社

 整備、管理している山にある「山の神様」の社。
ほぼ手作りで、小さなものですが、山に入る入り口に建てられています。山は集落のすぐ上にあるので、山に入る時にはここで挨拶してから入ったものと思います。
 「感謝」と「畏怖」の念を込めてお参りしたのでしょう。こういう社を建てる位、昔は山が大切にされていた証だとも言えます。
 今はこの社の上の方に林道が通っていて、そちらから入れるので、山への入り口が違っていますが、私もたまにお参りするようにしています。(感謝の心で!)

軽トラック

 山での需要な要素と言えば、「軽トラック」(略して軽トラ)。荷台には必要な道具を積み、車高が高くコンパクトで、しかも4輪駆動なので林道でもどこでも入っていくことができる。お昼には休憩場所としても活用。山仕事にはなくてはならない道具です。山の風景とも合っています。

黄葉と紅葉

 通常、感じでは「紅葉」と書きますが、全ての葉っぱが赤く染まるわけではありません。
実際には、下の写真のように多くは黄色です。紅葉は実際のところ数が少なく、黄色の中に点在する程度です。ですが、その事でより紅葉が引き出され、美しく輝くといった感じになります。

楓の黄葉

楓の紅葉

様々な木々の紅葉

 様々な木が混じっていて、それぞれに紅葉の仕方が違っています。赤い色から黄色、茶色、緑まで。それぞれに違いがあることで、それぞれの色が引き立ち、美しい風景となっています。こういう風景に出会えるのは、山で働く人の特権です!
 秋の山は美しく、「秋山」という姓があるのも、「秋の山の美しさに魅せられた人がつけたものかもしれない」と、ふと思いました。

様々な木々が創り出す秋の風景

林内作業車~ロギングトラクター

 山で活躍する機械。「ロギングトラクター(T-10)」イワフジ社製。
この機械は既に製造中止になっていて、新規に購入することは出来ないのですが、何かと重宝する優れものです。
 足回りはタイヤで林地を痛めることも少なく、4輪駆動で、かつおもしろい動きをするので、複雑な林地でも結構なところまで入っていくことができます。
 使い方は、後ろに2つのウインチドラムが付いていますので、それで集材して、引っ張りだすというものです。昔はこの機械もたくさん出回っていたのですが、時代の流れとともに主流ではなくなってしまいました。今は建設機械がベースになっています。

後ろに2つのウインチ

前に排土板

山の神様に感謝~「いただきます」

 昔は、木を伐採すると伐採したに、ありがたく木をいただきましたという感謝の気持ちを込めてお祈りしたそうです。
 下の写真は、切株の上に、それまで立っていた木の先端を伐って、刺してある様子です。根と先端の間をいただくことの感謝の気持ちと、再び同じように木が再生するようにとの願いを込めてお祈りします。
 今大きく育っている木も、初めは小さかったのです。年数を重ねることで大きく育っていきます。

伐採した木の切り株と先端を差し込んである様子

冬の風景

 2018年2月8日。例年だとこの時期は暖かくなり始めるのですが、今年は寒く、時折雪も降るので、冬らしい冬になっています。
 現場まで林道があり、登った先に車を停めている場所です。間伐する前は真っ暗でしたが、整備が進み、日が差し明るくなっている様子が分かると思います。段々気持ちのいい空間になってきました。

間伐が進み、明るく、気持ちのいい空間になってきた山。

講習会開催~三重県四日市市「森林の風」

 たまに、施業した山で講習会を開催します。
2018年2月11日。「NPO法人 森林の風」の皆さん。赤松の伐倒講習会を開催。
三重県では赤松はほとんど枯れてしまったようで、伐るとしても枯れた松ばかりだそうで、元気に成立している赤松を伐ることは無いそうです。
 赤松は曲がりのある木なので、杉やヒノキなどのまっすぐな木と比べると、おもしろい倒れ方をします。今回、そういう事も含めて、いろいろな事を験してもらえたのではないかと思います。

大きな松の伐採~受け口作り

追い口

順に伐採

伐採、集材した木の前で記念撮影

唐松の芽吹き

葉が出たばかりなので、みずみずしく薄い緑色で美しい!

 唐松は針葉樹の中では数少ない落葉樹です。冬にはすべての葉っぱが落ちて、枝には葉が無くなります。そして春になると、右の写真のような葉が芽吹いてきます。この時の新緑は素晴らしくきれいで、私の好きな風景です。

岩の上で根を下ろした唐松

 唐松の天然ものです。大きな岩の上で芽吹いたものが、その場所で大きく成長し、根が地面を求めて下りていき、年月を重ねて根を張ったもののようです。
 木の生命力の強さを感じます。手前に見えるオレンジ色のものは普段使用しているチェーンソーで、比較のためおいてあります。

薪のある風景

 山で伐った木を枝払い→造材→集材→玉切り→割って積んだところ。
このまましばらく乾燥させます。きれいに積むといい景色になります。

集材~トビ

 伐った木をどうするか?
 条件があえば「トビ」という道具を使って出すのが一番手っ取り早い方法です。適当な長さに玉切りした材木を、転がしたり、引っ張ったりして任意の場所まで運ぶことができます。使い方を知っていれば、とっても便利な道具です。

冬のお昼

 冬の寒い日は、伐った木の枝葉でたき火をして、暖を取りながらお昼をとることがあります。風のないよく晴れた日などはなかなか気持ちのいいものです。山作業者の特権ですね。

山で見かける動物~カモシカ

 たま~に見るのが「カモシカ」。なんと天然記念物です!
鹿のようにハーレムを作らず、一夫多妻制で群れず、大体一頭でいることが多いです。ですので、爆発的に増えることはありません。
 同じ場所で、動かずにじっとしていることもあり、なかなかかわいい動物です。
シカという名前がついていますが、実は「ウシ科」です。
 ウシ科なので、「食べるとおいしい」らしいのですが、天然記念物に指定されており、頭数も少ないので、食べた事はありません(笑)

天竜村のある集落

 各地に平家の落ち武者伝説が残っていますが、ここもその一つだと思います。
 「よくこんな場所に!」と思います。村の位置、地形もそうですが、そんな中でもなぜこの場所を選んで住み着いたのか?住んでいる人に対しては失礼な事かもしれませんが、本当に疑問に思います。「住めば都」ということか?

近景

遠景